クリムト展 Gustav Klimt ウィーンと日本1900
東京都美術館, 豊田市美術館, 朝日新聞社 編 朝日新聞社/刊
2019年/発行 275ページ

ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト。代表作である本物の金箔を使った「ユディトⅠ」で知っている人も多いのではないでしょうか。黄金があしらわれた華やかな絵は見る者を圧倒し、クリムトの世界観へ一気に引き込まれていきます。本書は、2019年に開催された「クリムト展」の図録です。これによると、クリムトの油彩画25点以上が展示され、国内で開催された中では過去最多だったとのこと。
黄金を使った絵画の印象が強いクリムトですが、印象派の表現に似た優しい色合いの絵画や風景画などもあります。特に、姪であるヘレーネを描いた絵は、とてもやわらかで可愛らしい女の子が描かれているので必見です。その他にも、生前に親しい女性へ送った手紙や、収集した日本美術のコレクションなど、クリムトという人間の内面が垣間見える内容になっているのも興味深いポイント。ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
(蔵書番号:0003128)

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