ピーターラビットの作者で知られるビアトリクス・ポター。彼女が描いた動物たちは生き生きとしてかわいらしく、今でも多くの人に親しまれています。その一方で、湖水地方の農場を購入し、庭づくりや自然保護に努めるなど、身近な自然をとても愛した園芸家としても有名です。
本書は、ビアトリクス・ポターが描いたたくさんのスケッチとともに、彼女の生涯をたどった本です。随所に盛り込まれたスケッチの多くには花も描かれ、いかにポターの心を癒していたのかが良く分かる内容になっています。絵本の挿絵も魅力的ですが、ポターが作りあげた庭の四季を、スケッチと実際の写真で追う第二部は見ごたえもあり、オススメ。本書の最後には、ロンドンや湖水地方のポターのゆかりの地を案内しています。気軽に海外を訪れることのできない今、本書でその自然を感じてみては。
絵本作家以外の、園芸家としてのビアトリクス・ポターを深く知ることのできる興味深い一冊です。(蔵書番号:0003059)