ヨーロッパでの昔のジュエリーといえば、宝石に金や銀の装飾をほどこした絢爛豪華なジュエリーを思い浮かべることができますが、そのモチーフには花や植物といった自然的なものが多く使われていることが分かります。それらは一番身近にある、美しいデザインを連想させるのにふさわしいモチーフであったからかもしれません。
現在では安価でも手に入るようになったジュエリーですが、この「ジュエリーの歴史 ヨーロッパの宝飾770年」では、王室や貴族などが職人に造らせたジュエリーが数多く紹介されています。ヨーロッパの中世からゴシック、ルネサンス、ジョージアン、ヴィクトリアンまでの各時代のジュエリーの特徴的な作品を解説すると同時に、ファッションの変遷も綴られています。
ジュエリー用語の訳注も充実しており、とても分かりやすく解説された一冊となっています。(蔵書番号:0001797)