ENJOY ~花を楽しむ~「明るい明日に向けて、植物とともに人生を楽しもう」
新年の落ち着いた時間を、身近にある材料で本格的な仕上がりの掛け軸アレンジを作って楽しみましょう。
2023年の花ファッショントレンドは、「CIRCULATION 循環」がキーワードです。
植物の循環、「土から芽が出で、花になり枯れ行く、そしてまた土に戻る」そのような様を新年のイメージで作品にしました。
観葉植物のセラギネアは土のまま、球根から芽吹き花咲くスイセン、あえて吸水しない松は飾っていくうちにドライになっていきます。
土のままの観葉植物や球根、庭で育てているビオラなどを使うことで、環境に配慮し、植物を育てたものをデザインしました。
フレッシュグリーン:芽吹きのような緑色が春夏カラーです。
スイセンの芽吹きの葉、セラギネアの明るいグリーン、平面に使用したドラセナのグリーンに合うように、
お花は抑えめの色で、白、レモン色、紫の花を使い、新年の喜びを表すために、少しだけ赤の水引や南天の実を使用しました。
また、お花屋さんでもう売り物にならないと言われたドラセナや胡蝶蘭を使用しています。
フラワーロスをなくすデザインは、そんなお花や資材からデザインする楽しみもあります。
<使用花材>
胡蝶蘭(白)、蛇の目松、スイセン(球根付き)、ビオラ(白・紫、鉢物)
ゲーラックス、セラギネア(根付き)、南天、ドラセナ(グリーン)
<使用資材>
ラッピングペーパー(グリーン、ゴールド)
模造紙(オフホワイト)、和柄の布、丸棒や支柱などの細棒、水引(赤)、紐
軽い紙粘土、厚紙、アクリル絵の具(黒)、両面テープ、小さいビニール袋、ラップ
<作り方>
1. 器作り:
厚紙を丸くカットし、一箇所中心まで切り込みを入れ、円錐を作る。円錐の1/3くらいを平らにして画像のように半円錐のような形にする。
少し下に切り込み入れ折りたたんで底を作る。これにアクリル絵の具(黒)を混ぜた軽い紙粘土で肉付けをし、乾かしてからアクリル絵の具の黒を表面に塗る。
2. 掛け軸作り:
(1) グリーンのラッピングペーパー(100×27cm)の上に支柱などの細棒(27cm)を両面テープで巻く。
下にはアクリル絵の具(黒)を塗った丸棒(30cm)を両面テープで巻く。ラッピングペーパーの平面の裏に両面テープで模造紙を貼り補強する。
(2) ドラセナに両面テープを裏に貼りつなげたものを1.7cm 幅にする。模造紙を62×20cm でカットし、両端にドラセナを貼る。
片側だけにドラセナの端に赤い水引を木工用接着剤で貼る。上下にゴールドのラッピングペーパー1.5×20 cm を両面テープで貼る。
(3) (1)の上に(2)を両面テープで貼る。上より下を長く残す。
(4) 和柄の布の裏にラッピングペーパーなどを両面テープで貼り、4×27cm 1本(上用)、6×27cm ×1本(下用)、4×63cm × 2本(両端用)にカットしてドラセナを貼った模造紙の周りに貼る。
(5) 掛け軸に器をワイヤと木工用接着剤で貼り付けし、器の中に小さいビニール袋をいれる。
3. 花の配置:
セラギネアの根の部分に土が落ちないようにラップを巻く。
スイセンは球根のまま土を洗い流しておく。
胡蝶蘭が短い場合はコットンなどで保水しラップを巻きその上からドラセナを巻いておく。長ければ、ピックに入れ保水する。
そのほかの花材は小さな吸水スポンジを器にセットするか、ピックを使用して保水する。
蛇の目松の枝を上部にワイヤで固定し、胡蝶蘭もワイヤや強力両面テープなどで固定する。
器の中にセラギネアやスイセン、ビオラ、南天などを配置する
家にある材料や、庭のお花、お花屋さんでお得に買えるお花を使って、フラワーデザインのある暮らしを楽しみたいですね。
Flower Designer
長谷川 典子 HASEGAWA Fumiko
NFD名誉本部講師 東京城西支部
花ファッションデザインチーム