若葉の輝きに満ちた季節になりました。
屋外ではたくさんの花たちが元気いっぱいに咲いています。
今年の花ファッショントレンドのキーワード は『循環』。
稲作の副産物である藁（ワラ）でバスケットを作り、お庭に咲く花をメインに使ってアレンジメントを楽しんでみたいと思います。
藁は稲や小麦などイネ科の植物の 主に茎を乾燥させたもので、稲作や麦作においての副産物であり、燃料、飼料、工芸品の原料として利用されています。
また、農業や園芸では肥料となり、冬は霜や凍りから球根や苗を守ります。
＜使用花材＞
エニシダ、ペチュニア、マーガレット、モッコウバラ、藁（水に浸したもの）ガーベラ、ハゴロモジャスミン
＊藁は乾燥した状態でホームセンターなどで購入することができます。
＜使用資材＞
デコレーションパネル、ナチュラルウッドシート（木の皮のシート）コンパス、フラワーデザイン用接着剤
ワイヤ＃20、地巻ワイヤ（グリーン）＃24・26 、フローラルテープ、養生テープ
セロファン、吸水フォーム、キッチンペーパー、クラフトハサミ
＜作り方＞
1. デコレーションパネルとナチュラルウッドシートにコンパスで同じ大きさの円を描きカットします。
ワイヤ＃20を２本どりでフローラルテープを巻いたものを７本つくります。
2. フローラルテープで巻いたワイヤ４本をデコレーションパネルの中心にワイヤの中心が重なるようにし、
養生テープで仮止めをしてからフラワーデザイン用接着剤でナチュラルウッドシートを貼ります。
裏面にもナチュラルウッドシートを貼ります。
ワイヤが貼ってある面が底面になるようにし、写真のようにワイヤを曲げます。
3. 藁を水につけて柔らかくします。状態にもよりますが10分くらいで十分な柔らかさになります。
固い部分をカットして２～３本程度を取り、軽くもみほぐし、絞ります。
キッチンペーパーなどを使って水分を吸い取ると作業がしやすくなります。
先端から約20cmのところを 地巻ワイヤー＃26でまとめます。
底面のワイヤーに藁の先端の部分を前後から挟み、その先端をワイヤーで留めます。
もう片方の藁を同じように底面のワイヤーに挟み巻き付けます。（スタート時のみワイヤで固定します）
次に２～３本の藁の先端が内側になるようにし底面のワイヤーに対して前、後になるように潜らせながら編み込んでいきます。
途中、藁が上に浮いてきますので、ワイヤに巻きつけつけたりしながら、下に抑えるようにして進めていきます。
藁の量や太さを調節してバスケットに表情を付けるのも手作り感が出て素敵です。
藁をねじったり、三つ編みのように編み込んで手を加えたものを入れ込んでオリジナリティーを出してみるのも良いでしょう。
バスケットの形はワイヤの曲げ具合で調整ができますのでお好みの形を作ってみてください。
先端のワイヤは最後に内側に折り曲げて藁を留めますので３～５cmくらい残すようにしてください。
底面を見てデコレーションパネルが見えている場合は隙間から藁を挟み込んでデコレーションパネルが見えないように巻き付けます。
所々、フラワーデザイン用接着剤で留めるのも良いでしょう。
また藁の端が飛び出てしまった時には、ハサミの先などを使って押し込んで形を整えることもできます。
4. サイズ違いのバスケットを ２つ 作りました。
この２つのバスケットにハンドルを付け、ツインバスケットを作ります。
1.で作ったワイヤ＃20を２本どりでフローラルテープを巻いたものの残りの３本をつかいます。
２本のワイヤーに間隔を持たせ、先端を約10cmあけて藁を巻き留めます。この幅がハンドルの幅になります。
ワイヤを使って藁を固定し、中心に３本目のワイヤを入れ、前後に編むようにします。
最後にカーブを付けますのでやや詰め気味に藁を編んでいくと綺麗に仕上がります。
ワイヤを上下約10cm程度残して、お好みの長さや幅でハンドル部分を作りましょう。
ハンドル部分の完成です。
ハンドル部分にカーブを作り、ワイヤの先端を内側に曲げ、それぞれのバスケットの藁を下から挟み込むようにしながら固定をします。
さらに 地巻ワイヤ＃24 または 26で ハンドルとバスケットを留めて安定させます。
最後に全体のバランスを整えてツインバスケットの完成です。
バスケットの内側にセロファンを敷き 吸水フォームをセットします。
お好みの花材で大まかにアウトラインを取り、アレンジメントを楽しみましょう。
手作りのバスケットでのアレンジメント。母の日のプレゼントにするのもいいですね♡
Flower Designer
徳田 春美 TOKUDA Harumi
NFD本部講師 東京城北支部
花ファッションデザインチーム
